アンカリング効果:逃れられない最初に見た数字からの呪縛

今回ご紹介する心理学も
ビジネスの世界ではよく用いられる有名な
概念ですので、しっかり覚えて頂ければと思います。

あなたは洋服を買うためにお店に行ったとします。
特に事前に買おうと決めている商品があるわけではなく、
その場で決めて買おうと思ってそのお店に入ります。
気に入った服が2着ありました。
似たようなデザインです。
AもBも5,800円で販売されていますが、
Bの値札を見ると希望小売価格7,800円からのセール価格でした。

あなたはどちらを購入しますか?

ほとんどの方がこの場合は
Bの洋服を購入するのではないでしょうか?

もともとの定価から2,000円も安くなっているというお得感が
購買意欲をかきたてるわけです。

逆に今まで380円だった牛丼が430円に値上げをしたら
お客さんは損をしたような感覚を持つでしょう。

このように自分自身に商品の判断基準が存在しない時に
別の確認出来る数値が与えられると、
その数値が判断基準に影響を及ぼす状態を
「アンカリング効果」と呼びます。

アンカリングの語源は海上で船をつなぎとめておくために
海底に沈める「アンカー(錨・碇・いかり)」のことです。
船はアンカーにつながるロープやチェーンの長さ以上には
動くことは出来ません。

不確定な要素しかない中で判断をしなければならない時に
確実な情報を得ると、人はその確定要素を基準とした
判断に縛られてしまうのです。

実用性とは関係ない数値情報によって購買判断の基準が
引きづられてしまう経験は思い当たることがありますよね。

住宅購入などの金額が大きい場合でも
アンカリング効果は影響を及ぼすと考えられます。
3,000万円前後の物件を探している人が
3,800万円から3,200万円に値下げされた物件のチラシを見たら、
内見だけでもしたくなってしまいますよね。

しかしこれがアンカリングを利用した戦略で
実際には2,500万円程度で売りに出されるのが相場の
物件というケースもあるかも知れません。
簡単な心理学の応用で数千万円クラスの買い物の際にも
相手にコントロールされてしまっていたら
ちょっと恐ろしい気がしますね。

マーケティングや営業現場では
このような消費者に対するコントロールは
日常茶飯事です。

あなたのネットビジネスでもヒントになることが
あるかと思います。

しかし、消費者の立場で捉えるなら、
惑わされることなく、その商品が自分にとって
本来どれくらいの価値があるかということを
冷静に見極める目を持ちたいものです。